新しい生き方への示唆:その5
前の記事では、
統合チャートから
心の立ち位置が読み解ける
ことをご紹介し、
自分の求めるものを見失っている場合の
指標・道標として使えることを
ご提案しました
この記事は5回シリーズの最終回です
この記事から触れられた方は是非
シリーズ最初の記事からご覧ください
今回は、それを実際の人生に当てはめると
どのように使えるのか
の例をご紹介いたしましょう
◎心の立ち位置と人間関係
このチャートを通じて
現在の世の中を診ると
どうやらDoingの方が多いように
見受けられます
それはそれで
良いことでも
悪いことでも
どちらでもありません
それよりむしろ
その立ち位置で
自分として納得するのか
どうか
の方が大切です
Doingの人が
無理にBeingを目指すと
逆に妙なところに力が入ってしまい
生き辛くなることがあります
逆も然り
Beingの人が
Havingの人に囲まれていても
存在理由は見つけにくいことでしょう
Beingの方は
信頼できるDoingの方を通じて
Havingの方々と接する方がラクなはずです
Doingの方は
そのビジョンに心底共感できるVisionaryと組むと
新しい創造の世界を楽しめることでしょう
その上で実直なWorkerとの大きなチームワークを
Exploreすることです
それによって3次元的な豊かさが
より早く手に入ることになります
Havingの方は
Visionaryの描くぶっとんだビジョンを
いきなり理解できなくとも
Explorerが提示した
サンプルモデルや設計図
先進事例や、具体的に落とし込まれたモノ
を通じて、徐々に新しいビジョンを理解してゆくことでしょう
それは悪いこと・劣っていることではありません
通勤電車の先頭車両と、その他の車両に
優劣が無いようなものです
運転手が居なければ
列車の運行がままならないように
先頭車両にVisionaryがいて
各種案内役の車掌(Explorer)と役割分担をしている
だけのことです
◎心の立ち位置と所得の性格
これらの役割
つまり生き方を認め
自分に許したとき
手にする所得の意味についても
気付くことがあります
それは
Workerとして働くと
時給として所得が入る
Explorerとして働くと
実績給として所得が入る
ことです
実績給とは、過去に成した実績が大きいと
それに応じて給与や委託金額が増える
性格の所得のことです
そしてBeingとして働くと
存在給として所得が入るようになります
存在給は
最も判り難いかも知れませんが
その人の存在価値が所得として入るものです
もしBeingとして生きているのに
所得が少ないと感じる方がおられたら
ご自身のBeingとして生きている時間・密度を
確認(自問)してみてください
Beingの方が
最も所得を得にくくなるのは
Havingとして振舞う時間・密度が濃い場合です
現実世界に生きていますから
モノ・カネが無くなったらコワイですが
その恐怖を見るのではなく
自身の存在価値を見つめてください
そうしてBeingとしての立ち位置を回復してゆくと
自然と不思議な所得の入り方が増えてゆくはずです
◎心の立ち位置と賞味期限
以前の回で
Being
Doing
Having
の人生で、優劣は無い
と申し上げましたが
一つだけ
気をつけたいことがあります
それは、賞味期限
つまり
時代に通用する期間の長さです
・物の世界
物には流行(はやり廃れ)の波があります
例えば1990年代以前には珍しかった
携帯電話は、今や完全に普及し
数台持ちをしている方も現れるほどです
私が学生時代に
華々しく登場したCDは
それまで長く続いたアナログレコードの
息の根を止めましたが
今では、ネットと携帯オーディオ機器の発達・進化によって
そのCDさえも過去の遺物となり
音楽はダウンロードされるデータ
か
無料で流され続けるデータ
と、なりました
すなわち
時代の進化の影響を最も受けやすいのは
「物の世界」です
そして、賞味期限(通用する期間)が
どんどん短くなってるのも
「物の世界」です
物の世界とは「Havingの生き方」です
工場の移転に伴って
生産ラインの従業員も
簡単に移動させられている現実
本来、人として尊重されるはずの存在が
あたかも物と同レベルで扱われてしまっている
かのような現実が
そこにあります
・コトの世界
では、Doing
すなわちコト(行動・実績)の世界は
どうでしょうか?
コトの動き・賞味期限と言っても
直ぐに判りにくいので
コトの世界≒話題に上る出来事
と捉えてみてください
人の噂は75日
というのは、昔話です
今日、人々の話題に上る出来事は
昔話以上に短くなっていませんか?
高度に発展した現代
人々のあくなき消費の主たる対象は
モノから
コトに
移っているかのようです
オリンピックで活躍した選手のことを
どれほどの期間、覚えているでしょうか?
人々の記憶に長く残っているのは
金メダルを取った極少数の選手か
余りにも不運だった選手
いずれも極めて数少ないのではないでしょうか
コトの世界とは「Doingの生き方」です
今では実に
さまざまな競技やイベントが開催されています
Facebookで送られてくる
イベント案内に辟易したことはありませんか?
これらが多くの注目を集められている期間もまた
どんどん短くなっています
次々に生み出され、忘れられていく名選手たち…
その末路が必ずしも明るく・幸せなものとは限らないことも
私たちは、何故か薄々気付いています
個人の尊厳は
何も変わらないはずなのに…
・「在る」世界
最後に、Being
すなわち「在る」世界は
どうでしょうか?
キリスト教の背景となる思想
仏教の背景をなす思想
それらはもとより
孔子・孟子・孫子らの思想
ソクラテスなどギリシア時代の思想
ニーチェなど近代の思想
など
これらは今日でも研究され
新たな書籍の出版も行われています
ということは
思想・哲学の賞味期限は
かなり長いようなのです
つまり
もし、あなたが
何か新しいことを
始めようとしていとき、
その根底に在る思想性・哲学性
判りやすく言えばBeingの深さが
その賞味期限の長さを決めている
としたら
どうでしょうか?
どのようなBeingから
それ(モノ:Having・コト:doing)が生み出されたか?
によって時代に通用する期間
すなわち賞味期限
の長さが決まるのではないか
これは、私の主張
というより
一つの提言・試案
として
ここに提示させて頂こうと思います
これからの時代
深いBeing(思想性・哲学性)から生み出された
Doing(コト)、Having(モノ)だけが
長く人々に愛されるのではないか
この想い(着想)は
人類と、その各時代を支えた主力産業との関係性を
大俯瞰することでも
予測ができます
この点に関しては
いずれまた
別の記事として
このブログで
ご紹介したいと思います
このテーマの記事は5回シリーズです
この記事から読まれた方は是非
最初の記事からお読みになってください
ねo(^o^)o
新しい生き方への示唆:その4
前の記事では、
成功するリーダーのアプローチパターンと
3層のマネジメント論を統合したら
どんなことが判るのか
ご紹介いたしました
それでは、この統合から
どのような「新しい生き方」への示唆
が得られるのでしょうか?
4.新しい生き方の示唆
前の記事では
二つの理論図を単純に横に並べました
今回は少し、カタチを変えて統合してみましょう~o(^o^)o
[Why – How – What]図も
[Visionary – Explorer – Worker]図も
どちらも「3」がキーになっていますから
3重の同心円にしてみました
間には、前記事で分析した
使っているモノ・スキル(Media)と
追求しているモノ・コト(output)で
埋めました
こうやって眺めてみて
あえて一番上に空けておいた5番目の扇形の部分には
どのようなキーワードが浮かんでくるでしょうか?
Visionary – Whyに対して
Being
Explorer – Howに対して
Doing
Worker – Whatに対して
Having
が
それぞれ対応します
◎チャートから判る心の立ち位置
これは、
それぞれの役割を担っている人が
どのような意識でいることが多いか
を表しています
3次元化手法を使って収穫を追及している
Workerの人は、
何を持っているのか
が最大の関心事となっています
持ち物としては、
3次元として最も判りやすいモノ(宝飾品、衣服、車、家など)
を始めとして
容姿、能力としてのスキルなど
直接目に見えないものでも
「持ち物」であれば
それがどのようなものであるか
つまり、Havingに意識が向きやすいのです
方法論を使って実績を追求している
Explorerの人は
何をしているのか
が最大の関心事となっています
どうやって実現したのか
どんな行動をしたのか
どんな手法を使ったのか
「すること・したこと・なしたこと」
つまり、Doingに意識が向きやすいのです
創造性を使って存在理由を追及している
Visionaryの人は
どう在るか
が最大の関心事となっているはずです
どんな状況に遭っても
自分はどう在りたいか
つまり、Beingに意識が向きます
ただし
普段WorkerでDoingに意識が向いたり
ExplorerでHavingに意識が向くことは
よくあることです
肝心なことは
意識の重心が総じて
どこに在るか?
に気付くことです
そうすると
自分が今まで
無意識だった
・自分の立ち位置
や
・大切にしてきたこと
が見えてきませんか?
気づきやすくなりませんか?
ということなのです
つまり
このチャートは
自分の意識が何に向けられていることが多いのか?
に気付くことを通じて
自分の役割と追求していることの意味
を再認識しやすくするためのツール
にされてはいかがでしょうか?
という、私からの提案です
では
このチャートを
人生に当てはめると
どのように使え、
何が示唆されるのか
それは、次の記事でご紹介いたしましょう~V(^^)v
新しい生き方への示唆:その3
前の記事では、
組織論・マネジメント論で
3つの役割がある
ことをご紹介しました
さて、その続き
成功するリーダーのアプローチパターンと
このマネジメント論を並べたら
どんなことが判るのでしょうか?
3.両者を統合する
前2つの記事でご紹介した
両者のモデル図を並べてみた
のがこの図です
3つの役割のそれぞれが
何を担っているのかを改めて列挙すると
こちらの図になります
Visionaryは
創造性を使って役割を果たそうとします
Explorerは
方法論を使って役割を果たそうとします
Workerも同じように
生産という3次元化手法を使って役割を果たそうとします
一方、
Whyというアプローチは
存在理由の追求である
といえます
同様に
Howというアプローチは
その手法が実現させた結果
つまり実績の追求である
といえます
さらに
Whatというアプローチは
まさにモノが対象ですから
結果としてどれだけの収穫があったか
が
主要なアウトプットとしての追求テーマとなっています
このようにみてくると
両者がつながり始めます
Visionaryは
「創造性」という手段を用いて
Whyというアプローチで
「存在理由」を追求している
Explorerは
「方法論」という手段を用いて
Howというアプローチで
「実績」を追求している
Workerは
「3次元化」という手段を用いて
Whatというアプローチで
「収穫」を追求している
と分析できるのではないでしょうか?
それでは、この統合から
どのような「新しい生き方」への示唆
が得られるのでしょうか?
それは、次の記事でご紹介いたしましょう~V(^^)v